緑の日々



byドミ



(6)大団円



 只野が、偽りの花嫁と偽りの結婚式を挙げようとしていた同じホテルで、新一と蘭は、ホンモノの結婚式を挙げていたのであった。
結婚式を終え、写真撮影が済んだ二人は、披露宴会場に姿を現し、喝采を受けていた。

 花嫁側の末席に座る小五郎が、ぶつくさと呟く。

「結局、何のかんの言って、あの小僧の良いようにしてやられた気がするんだが……」

 傍らにいる英理が、相槌を打った。

「かもね。でも、あの只野とか谷中とかいう中年男に、蘭の身が奪われ、心が傷付けられるような事にならなくて、本当に良かったと思うわ」
「それは、俺だって同じだ!俺が気に入らんのは……!」
「ハイハイ、蘭が守ろうとしたのが新一君だったって事実が気に入らないんでしょ?でもね。あの子は、私の娘にしては本当に情に溢れた良い子よ。きっと、脅す対象があなたでも私でも、あの子は犠牲になろうとしたんだと思うわ」
「ふん。蘭がどんなに良い娘か、それは俺が一番よく分かってるよ」
「ええ。あの子が真っ直ぐ情愛に溢れる娘に育ったのは、あなたのお陰よね。感謝してるわ」

 真面目な声音でそう言われて、小五郎は驚いたように妻の顔を見た。英理は、照れたように顔を赤くしている。

「ずっと、ワガママばかりで、あなたにも蘭にも、悪い事をしたわ。私は、いつも蘭を連れ回して危ない目に遭わせる新一君が、気に食わなかったけれど。ずっと、蘭に愛を注いでくれていた事、今になって分かったの。蘭の今があるのは、あなたと新一君のお陰。だから、あの子が新一君に嫁ぐのを、心から応援したいと思うのよ」
「オメーにそう言われちまったんじゃ、俺の立つ瀬がなくなるじゃねえかよ」

 小五郎は少し赤くなりながらそっぽを向いた。


 二ヶ月前、蘭が谷中に騙され、悲壮な覚悟で嫁ぐ決心を固めていたのだという事を知らされて。
 小五郎と英理は、当然の事ながら谷中に激怒し、谷中包囲網に協力する事にはすぐに賛成した。

 その直後、新一が挨拶に来て、蘭と正式に結婚したいと申し出た時は。流石に小五郎も英理も大いに渋ったけれども、辛い思いをした蘭を癒すにはそれが一番だという結論に達し、結局、承諾したのであった。もう二度と、蘭をそういった標的にさせたくないという思いもあった。

 あえて、毛利邸や蘭の制服のボタンに仕掛けられた盗聴器をそのままにして、谷中を騙しとおすのは、しんどい面もあったけれど、新一と蘭をめぐる人々が、協力してくれたのである。蘭は既に新一と入籍し、工藤邸と毛利邸との生活が半々位であったが、今日の挙式披露宴後は、完全に工藤邸での生活が始まる。

 色々と思うところはあるが。数ヶ月ほど、暗い顔を見せていた娘が、この二ヶ月で笑顔を取り戻し、今日は輝くような幸せそうな顔を見せている事で、これで良かったのだと思う。何と言っても親にとっては、娘の幸せが一番なのだから。


   ☆☆☆


「うう……蘭、綺麗よ……」

 蘭の色内掛け姿に、親友の園子は感極まって涙していた。

「蘭ちゃん、ドレスも綺麗やろうけど、和装も似合うんやね」
「それに、こうやって見ると、西洋的雰囲気を漂わせていると思ってた工藤君も、意外と和装の似合うしょうゆ顔だね」
「あ、それを言うんだったら、黒羽君だって一緒じゃん?」
「ん〜。そうだよねえ。でも、工藤君と快斗って、顔の作りは似てるかも知れないけど、やっぱり、雰囲気違うよ〜。快斗だったら、和装だと、何だかギャグになりそう」
「だったら、黒羽君と青子ちゃんの結婚式披露宴の時は、キッドモードになって貰えば良いじゃない」
「だって青子、快斗の事は好きで、怪盗キッドの事も受け入れてるけど。やっぱり、キッドは嫌いだよ」
「あ、青子!そりゃねえだろ!?」
「だって、キッドって、女ったらしなんだもん!」
「あはは〜、青子ちゃん、妬いてんだ♪」

 園子の言葉に図星を突かれたのか、青子は真っ赤になった。

「青子。キッドはもう、現れる事ねえから。ココに居るのは、マジシャンの卵・黒羽快斗だよ」
「うん……」
「ごめんね、キッドモードになればなんて、軽く言っちゃって」

 快斗と青子の間に、怪盗キッド絡みでは単純に言えない様々な事があるのだと察した園子は、申し訳なさそうに言った。

「まあ何やな、黒羽君も青子ちゃんも、二人の結婚は確定事項なんやね。羨ましいなあ。アタシは、結婚出来るかも分からへんもんなあ」
「うんうん、わたしもそれは思う。わたし、結婚出来るのかなあ?」

 和葉と園子が、ちらちらと自分の彼氏を見て言う事を、平次は憮然としながら、真はきょとんとしながら、聞いていた。
 青子と快斗は、それぞれに赤くなっている。

 快斗がちょっと咳払いをして言った。

「男としては、身を立てるまでは気休めの『約束』なんか出来ねえのが普通だって思うよ。オレは一応、卵とは言えマジシャンとしての一人立ちを始めるし。工藤の場合は、まあ、谷中の事があったってのが大きいけど、この先探偵活動で報酬を得て身を立てていく積りらしいしな。
 いずれ将来、この四組がそれぞれ夫婦となっているのが理想だって、オレも思うけど。まだ未成年だし学生だろ?京極さんと服部に今の時点で約束を望むのって、ちょっと酷なんじゃねえか?」

 園子と和葉が、ちょっと顔を見合わせて、少し赤くなる。

「アタシは、最近まで平次の幼馴染でしかなかったんやからなあ。恋人になれたっちゅうだけで幸せなんに、それ忘れてもうて、先を望んでまうんは、欲張り過ぎっちゅう事やろなあ」
「あのな、和葉。オレは気休めの約束はようでけんけど。他の女と結婚するいう事だけはあらへんからな」
「うん。今はそれ言うて貰うただけで充分や」

「でも、女って弱いわよね。わたしはやっぱり、将来の約束が欲しいって思うわ」
「園子さん。あなたは、鈴木財閥のお嬢さんです。私があなたを好きになったのは、そういうところとは全く関係なくですが。将来を考えるのなら、それだって考えねばなりません」
「真さん?」
「ですから私は、あなたのお父上から、あなたを任せるに足る男と思って頂けるように、精進する積りです。私が今、園子さんにお約束出来るのはそれだけです。それでは、いけませんか?」
「ううん。何よりも嬉しい約束、ありがとう」

 新一と蘭が、お色直しで退席している最中に、あるテーブルで、突然ラブラブ空気が漂っていて。周囲のテーブルに着いている人々は、あてられて大変だったと言う。


   ☆☆☆


 新一と蘭は、洋装に着替えて再び姿を現した。タキシードとウェディングドレスがまた良く似合う二人に、列席者は皆、溜め息をついた。
 蘭の母親である英理も、ほうと息をつく。

「あなた。蘭の隣にいるのが、あの不細工中年男じゃなくて良かったって、本当に思うわ」
「オメーは、見た目で娘の婿を判断するのかよ?」
「あら。私が不細工と言っているのは、顔の造りの事だけじゃなくってよ。新一君は、推理をしている時もとてもいい顔をしているけれど、蘭を見詰める時も、愛に溢れたいい顔をしていると思うわ」
「けっ!母親譲りの顔と演技力があるってだけだろうが」
「はあ。この期に及んで、大人気ないわねえ」

 英理は、新郎側の末席に座る有希子の方に目を向けた。有希子は英理の視線に気付き、にっこりと笑ってヒラヒラと手を振った。

「まあ、何だな。蘭は有希ちゃんに可愛がって貰ってるし、姑で苦労しそうにねーのだけは、救いかな?」

 小五郎の台詞に英理はピキッと青筋を立て、目立たないようにだが、小五郎の頭をバコンと殴った。

「いてえな!何すんだよ!?」
「知らないわ」

 そう言って英理はつんとそっぽを向いた。小五郎が有希子の事を褒める度に、どうしようもなく妬いてしまう英理の気持ちを、長い事傍に居る筈のこの男は、どうしても理解出来ないのであった。


   ☆☆☆


「はあ。新ちゃんと蘭ちゃん、本当にお似合いよねえ。絵のようだわ、そう思わない、優作?」

 有希子がほうと溜め息をつきながら、傍らの夫を振り返る。

「まだ若い二人だが、色々と苦労をして結ばれたんだ。容姿が釣り合うだけではなくて、二人の強い絆が、お似合いに見せているのだと思うよ」
「ま〜た、気障っちゃってえ。でも……良かったわ、本当に。一時はどうなる事かと思ったんだもの」

 有希子がそう言って、涙ぐむ。

「これこれ有希子、この晴れの日に涙は似合わないよ」
「だってだって!新ちゃんにも勿論、良かったって祝福してあげたいけど〜。蘭ちゃんだって、ヘタすると今日、あのジジイの毒牙にかかっていたかも知れないって思うと。本当に、気付いて救い出せて良かったって思うもの」
「ああ、そうだな。有希子も昔から蘭君を可愛がっていたし、私だって蘭君の事は娘同様可愛く思っている。それに、蘭君が心の底から別の男性を想っていてその人と結ばれるのなら、新一もどんなに辛くても諦めがついただろうが……あのような事情で蘭君が身を犠牲にしたのだと後から知ったら、それこそ、地獄の苦しみだったろうからね」
「ええ。でも新ちゃんが間に合って、蘭ちゃんを救い出せて、良かった」
「ああ。本当にな」

 花婿花嫁の姿に、感極まって泣いている有希子を、数人は「花嫁の父が感極まって泣くのは分かるが、花婿の母親が?」と怪訝な顔で見ていたが。そこは有希子のキャラによる人徳なのか、誰も不快感を覚えては居なかったのである。

 新郎の友人知人席には、警察関係者が多くを占めていたが、その中に隣人の阿笠博士が居た。
 博士にとって、新一と蘭は年下の友人でもあり、半分子供のような存在でもある。色々とあった事は博士もよく知っていて心痛めていた為、二人の晴れの日には、感激のあまりにむせび泣いていた。

 同年代の友人は、流石に儀式に呼ぶ人数は限られてしまったが。
 新一の友人として平次・快斗・真。蘭の友人として園子・和葉・青子が、それぞれ招待されている。快斗と青子は、身代わりとしての務めを果たした後にこちらに来る事になっていたが、シャロンが代わりを買って出てくれた為、最初からゆっくり参加する事が出来たのであった。
 真が「新一の友人」となっているのは、新郎新婦の友人として「異性」を招くのは、本来憚られるものだからである。そういった意味では、妙に形に拘った部分がある結婚披露宴だった。
 新一の両親である優作有希子も、蘭の両親である小五郎英理も、形式や因習には縛られない性質だが、世間からは若過ぎると見られる二人の門出には、そういった配慮も必要だったのである。

 新一と蘭の結婚披露宴は、滞りなく進み。
 ウェディングドレスからワインレッドのカクテルドレスにお色直しをした蘭の美しさに、列席者は再び拍手をし。
 最後に、二人からそれぞれの両親へ花束贈呈が行われ、宴は終了した。


   ☆☆☆


「どもども。みんな、協力謝々。蘭を陥れた男の末路もバッチリ、カメラに収めているからね〜」
「園子。その映像は、ハッキリ言って、誰も見たくないと思うよ」
「色々協力するのは、楽しかったんだから良いけどさ。工藤君が一緒に卒業にならなかったのって、寂しかったよね」
「園子、また同窓会を企画してよ。これからみんな、バラバラになっちゃうんだし」

 今回、谷中誤魔化し作戦に、乗りまくって協力した、蘭と園子の同級生達は。
 新一と蘭の、結婚式披露宴後の二次会に、顔を揃えていた。何しろ高校生を大挙結婚披露宴に招待する訳には行かなかったので、こうやって二次会開催になったのである。
 懐が寒く公式には酒を飲めない高校生集団の二次会場所は、帝丹高校に特別許可を貰って、体育館を使わせて貰う事になった。

「それにしても、昔から夫婦してたし、いずれはきっと本当に結婚するだろうし結婚は早いだろうって思ってた二人だったけど。高校卒業と同時に結婚になるとはねえ」
「ま、色々あったんでしょ。で、それがかえって二人の絆を強くしたって事かしら」
「ま、あれだな。雨降って日がまた昇るってヤツ」
「え?それを言うなら、雨降って……えっと、雨降って竹の子?」
「楽あれば苦あり……違うか?」
「おいおい、オメーら。それを言うなら『雨降って地かたまる』だろ?本当にちょっと前まで受験生だったのかよ?」
「オレは理系だから試験科目に国語なかったもんな」
「アタシは推薦だったから、とっくに受験生じゃなくなってたも〜ん!」
「それはともかく。工藤、一体何があってどうしてたんだよ?オレ達、きっと一緒に卒業出来るだろうって待ってたんだぜ?」
「そうそう、まあ留年確定だから戻って来られなかったのは仕方がないと思うけど」
「何にも教えて貰えないってのも、情けなかったよなあ」

 クラスメート達の矛先がいきなり新一に向いて、新一はたじたじとなった。

「すまねえ。今はまだ……オメー達にも詳しい事は言えねえんだけど、関わってた事件がマジやばくてさ。外国にずっと行ってたんだよ。ようやくけりが着いたのが、去年の秋の終わりごろでさ」
「その頃、毛利が谷中……いや、本当は只野か?のペテンにあったんだよな」
「工藤君、まあその前の事をとやかく言う気はないけどさ。もう、結婚してんだから、自覚持ちなさいよ」
「蘭に辛い思いさせんじゃないわよ!」
「ああ……わーってる。ありがとな」

 新一が素直に頭を下げたので、皆、一様に驚いてしまった。

「オレも……まあ、オレ自身のミスで、帝丹にはちょっとの間しか居られなかったんだけどよ。みんなと一緒に卒業出来なくて、本当に残念に思ってるぜ。……図々しいお願いだけど、同窓会があったら呼んでくれ」
「おう。その時は、地球の裏側にいたって飛んで来いよ!」
「オレ達は、高校生探偵工藤新一とクラスメートでいられた事、何ていうか、嬉しいんだぜ。絶対忘れないから、工藤も絶対忘れるなよ!」

 新一にとっては、僅かな間しか共に居られなかった級友達だが。今になって、その存在のありがたさをしみじみと感じていたのであった。
 共に過ごして来たクラスメート達も、それぞれに新しい道に進み、バラバラになる。けれど、帝丹高校で過ごした日々の事は、お互いに決して忘れはしないだろう。


   ☆☆☆


 新一と蘭は、帝丹高校クラスメート達に囲まれた二次会の後、名残を惜しみながら、園子を伴って工藤邸へと向かった。

「よう。お帰り」
「ごめん、待たせたな」

 工藤邸には、二次会に参加出来なかった友人達が居た。二次会は帝丹高校クラスメート達ばかりだった為、遠慮したのである。快斗青子平次和葉真の他に、結婚披露宴にも姿を見せなかった志保も居た。

「お帰りなさい、蘭さん、工藤君」
「宮野、オメーにも色々世話になっちまったのに、披露宴に招待出来なくてごめんな?」
「ああ、気にしないで。ああいう場所で、あの女は誰だって詮索されるのも嫌だし。蘭さんが、自分の友人として招待状をくれるって言ってくれたんだけど、私からそれを辞退したんですもの」

 志保はそう言って微笑んだ。

 新一と蘭は、今日が結婚式披露宴であったけれど。籍を入れたのは少し前だし、実質的な夫婦生活は既にスタートしていたので、今夜は二人きりで過ごすのではなく、友人と共に居る事を選んだのだ。
 特に、ここに居る友人達は、蘭の危機を救い、二人が再び共に居られるようになるまで、大いに力を尽くしてくれたのだから。

 工藤邸のリビングで、それぞれ思い思いにくつろいで、話に花を咲かせる。彼らは全員未成年であるが、その場には日本酒や焼酎・ワインなどもあった。

「今夜だけは、無礼講でな」
「……今夜だけなんて言っても、結構皆、飲み慣れている様に見えるんだけど?」

 志保が呆れたように言って肩を竦めた。皆、笑って誤魔化しているところを見ると、図星であろう。

 真面目な話も笑い話も、沢山交わし合って。
 お互いの友情を深める夜は更けて行った。

 今夜、工藤優作有希子夫妻は、工藤邸には居ない。隣の阿笠邸で、毛利小五郎英理夫妻と、酒を酌み交わしながら過ごす予定である。彼らにも、色々と積もる話があるのだろう。
 英理は、昨年長い別居を解消して夫の元に戻っていたが、その間親友だった有希子とも疎遠になっていたのもあり、夜通し語っても語り尽くせないものが色々とある筈である。


 新一と蘭は、それぞれの友人と様々に語り合いながら。
 ふと、お互いを見詰め合って微笑んだ。色々な事があり、絶望的になった日々もあったけれど。今はこうやって共に居て、未来に向かって歩める幸せを、それぞれに噛み締めていた。






エピローグに続く

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<後書き>

コナンの二次創作では、あんまり「現実的に云々」って事は考えず、とにかく私好みのラブラブにしたいという意識がありまして。
すぐに、新蘭高校生夫婦の話にしてしまうのですが。

このお話も、最初から「最後は結婚式で、横恋慕男の鼻を明かす!」と決めて、書いていました。
で、蘭ちゃんの衣装も白無垢→色内掛け→ウェディングドレス→カクテルドレスと、フルコースを辿って頂きました。
新一君?和装から洋装には、変わったでしょうけどねえ。あははは〜。やっぱり、結婚式披露宴の衣装は、花嫁が主ですよ。

本の挿絵では、蘭ちゃんの綿帽子姿と新一君の袴姿を描いたのですが。何しろ、角が隠れてしまうんで、蘭ちゃんが別人になっちゃいました。
あと、蘭ちゃんに変装した快斗君のウェディングドレス姿も、描いたりしています。
蘭ちゃんに化けたベル姉さんの方も、描いてみたいかなとちょっと思いましたが、そっちの花婿は描きたくなかったので、止めました。
変装を解く高木刑事・佐藤刑事、警察手帳を突き付ける目暮警部なんかも、誰か描いてくれないかしらん?


で、これでお話は大方終わったのですけども。
どうしても、少年探偵団のエピソードをここに入れられなくて、エピローグに登場して頂く事に、なりました。
うん、歩美ちゃんには、「大好きなコナン君」の思い出は思い出として胸に抱いて、元気に逞しく、新しい恋をして生きて行って欲しいものです。


(5)「偽りの花嫁」に戻る。  「エピローグ」に続く。