石川珂旦の絵画作品について

観る者に押し付けるのではなく、観る者を惹きつける絵画。

美術作家 石川珂旦の絵画作品はそのように称されます。

いままでにはない色づかいでありながら、

まごうことなく日本的な美的感性を根源とした独特の

色彩感覚。

複雑な多面的曲線を駆使し、大胆かつシンプルに

構成された他に類をみない絶妙な構図。

また、想像をかきたてる思索に富んだ精神性や象徴性を含む

モチーフ。

抽象と具象とが巧妙にせめぎあう画面を辿りながら、

個々の経験や感情に従って自然と絵の世界へと

惹き込まれていきます。

色と形が織りなす美しい画面構成は無意識の世界に

強く訴えかけ、幾重ものイメージを想起させます。

独特の感性に導かれた新しい世界は私たちに驚きと

深い感銘を与えてくれます。

石川珂旦の金工作品について

石川珂旦は美術作家として、自身の表現を常に探求しています。

これまでは美術として認知されていなかったジュエリーを

造形芸術の域まで高めた作品として発表し、まったく新しい

美術概念を創造してきました。

流麗かつ気品溢れる独特のフォルムは美術作品としての

美しさと、圧倒的な存在感を放っています。

さらに体の動きに伴う陰影の優美な流れにより、

これまでにはない時の移ろいを表現しています。

また、造形美だけではなく究極の装着感を実現させた作品は

美術的価値とジュエリーとしての実用性を両立させています。

既存概念を超えた革新的な作品は美術館や美術画廊での展覧を

可能にし、美術シーンに変革をもたらしました。

私たちは過去のことのみを知識とするしかありません。

だからといって「これまでこうだったから、これからもこの

ままでいい」と思う必要はないのです。

未来は革新者によって新しく生み出されていきます。

「もっと自由に、新しく、思考し、挑戦し切り拓いていくということ」

石川珂旦の革新的な作品は、芸術の根幹とは何かを問いかけています。

石川珂旦の立体造形作品について

美術作家 石川珂旦の造形の特徴が最も端的に表されているのが、

彫刻であり、陶芸作品です。

従来の概念を超えた抽象造形は、日本人独特の非対称性に

対する伝統的美意識を根底に持ち、その上でいままでにない

新しい造形美を表現しています。

研ぎ澄まされた感性と卓越した造形力によって生み出された

作品は、極限まで無駄をそぎ落とした潔さの中に、

どこからみても芸術的鑑賞に耐えうる多面的な美しさを

実現しています。

また、土のもつ独特の景色と自然が創り出したかのような

無作為なフォルムは、鮮烈な輝きを放ち、

圧倒的な存在感を発揮しています。

静謐な佇まいでありながら、作品に漲る力強い気韻は、

自らの理想とする造形を様々な試行錯誤を繰り返しながら、

孤高に希求し続ける作家自身の姿を投影し、

その気高さに我々は心を揺すぶられ、惹きつけられるのです。