封印解除



byドミ



月が煌々と輝く夜。
河川敷での花火大会があり、大勢の人々でごった返し、その中で怪盗キッドの華麗な盗みと逃亡劇が行われた。

予告を受けて警官達は警備に詰め掛けていたが、花火大会の人出で思うように動けない中、まんまとキッドに逃げられてしまった。

今夜、夜空を飛ぶ鳥は少しばかり疲れ、羽根を休める場所を探していた。
警官達の追っ手を振り切り、ここはもう誰も居ない。
そう思って降り立った、ビルの屋上であった。

今夜は近くで花火大会があり、キッドがここに降り立った時は丁度最後の花火が夜空を彩っていた時だったが、今はそれも消え、月の明りだけが周囲を照らし、静寂に包まれている。

「青子・・・」

黒羽快斗は幼馴染の中森青子から、今夜の花火大会に誘われたのだけれど、「仕事」があったため、すげなく断った。

『用事があるんなら仕方ないね。じゃあ、恵子たちと行くから』

そう言いながらも、青子が一瞬悲しそうな瞳をしたのが、怪盗キッドこと黒羽快斗の脳裏から離れない。

「俺はいつまでお前を欺き続けるんだろうな・・・」

そう言いながら、キッドは月明りに今夜盗んだトパーズ「ゴールデン・アイ」をかざした。
質の良い大粒のトパーズは、確かに黄色というより金色と表現した方がふさわしい輝きを放っている。
宝石としては素晴らしく上質なものだった。

しかし――。

「これもパンドラではなかったか。まだまだあいつを欺き続けなければいけないんだな・・・」

快斗は、幼馴染の少女を誰よりも愛しく思っているが、全てが終わって怪盗キッドを引退し、青子に対して秘密がなくなるその時まで、自分の気持ちを封印しておく積りだった。
けれど、高校3年生になり、青子は(自覚していないようだが)着実に女らしく綺麗になってきた。
青子に群がろうとする虫達は快斗が蹴散らして来たが、いつまでも青子への気持ちを封印し続ける事は、無理だと自分でも思い始めていた。

「けど、怪盗キッドはオメーから見たら敵。キッドを続ける限りは・・・」

ふと背後に物音が聞こえ、キッドは振り返った。

「な・・・!?あ、青子!?」

誰よりも愛しく思う、幼馴染の少女が浴衣姿でそこに立っていた。



  ☆☆☆



「ホラ青子、こっちよこっち!」
「えええ?恵子、ここってビルの屋上じゃない、良いの!?」
「ふふふ、この前見つけた穴場。屋上に鍵掛かってないし、ここからだと花火がバッチリ!」

本当は立ち入り禁止なのだろうが、オフィスばかりで夜は無人になるビルの屋上に、青子は親友の恵子や他のクラスメート達と共に陣取っていた。

高校3年になる今年の夏は、皆受験で忙しい。
しかし、息抜きという事もあって今夜の花火大会を見に来たのだった。


人ごみに邪魔される事なく、最高のロケーションで花火を見る事が出来る、まさに穴場。
青子たちは次々と上がる花火を堪能していた。

「快斗と一緒に見に来たかったな・・・」

青子の脳裏に幼馴染の少年・黒羽快斗の姿が浮かぶ。

時計台の前で初めて出会った幼い日から、ずっと仲が良かった男の子。
悪戯ばかりの助平男で、フェミニストなくせに幼馴染の気安さからか、青子には素っ気なく意地悪な態度を取る事も多い。

けれど基本的には優しく、青子が行きたい所、やりたい事には文句を言いながらでも結局いつも笑って付き合ってくれていた。


けれど1年ほど前から快斗は変わった。
毎回ではないが付き合いが悪くなったし、どこがどうとはっきり言えないのだが、時々青子は快斗が「遠くなった」と感じる事があるのだ。


今日も快斗は

「あ、わりぃ。俺今夜勉強すっから」

と、あっさり青子の誘いを断った。

「勉強なんて・・・快斗は余裕のくせに」

青子はブツブツ言ったが、「快斗は青子と一緒に花火大会に行きたいと思わないのかも」と感じて寂しくなる。


高校3年生になるというのに、快斗と青子はいまだ「幼馴染」のままだった。
青子は、「幼馴染」の関係さえ壊れてしまうのが怖くて、自分の気持ちを伝えられないでいたが、最近のように快斗が遠くなったと感じると、ますます告白する勇気はなくなって行った。

「このまま自然に離れて行ってしまうのかな・・・快斗」

最後の花火が上がり、青子たちはビルの屋上から非常階段を通って降りようとしていた。
その時青子は、夜空を飛ぶ白い凧の姿を見かけた。
どうやらこちらに向かっているようである。

今日、父親である中森警部は、キッドの予告状が来た為、東都博物館まで展示される宝石の警護に出掛けていた筈だ。
ならばあの凧は・・・。

「ごめん恵子、先に帰ってて。青子ちょっと月を眺めてから帰るから」
「ええ!?青子、1人じゃ危ないよ?」
「大丈夫、こんなとこ誰も来ないって」

青子は強引に恵子たちを帰し、1人屋上で待った。



月の光の中、ひっそりと大きな鳥が降り立った。

青子は、そろそろと近付いて行った。
青子の手に余る相手だとは解っていたが、父が追い続ける怪盗を目の前にして知らん振りをする事は出来なかったのだ。

青子は、怪盗キッドをこんなに間近に見るのは実の所初めてである。
流石のキッドも、青子が近くにいる事にはまだ気付いていないらしく、無防備な姿を晒していた。
傍まで寄った時、青子はこの天下の大怪盗の気配が、良く見知った者のそれであるかのような気がして首を傾げた。

「青子・・・」

怪盗の口から、良く知った声で紛れもなく自分の名が呼ばれるのを耳にして、青子は仰天した。

「俺はいつまでお前を欺き続けるんだろうな・・・」

そう自嘲的な呟きを漏らし、キッドは宝石と思しき物を月の光にかざした。
宝石が黄金色に美しく煌く。

「これもパンドラではなかったか。まだまだあいつを欺き続けなければいけないんだな・・・。けど、怪盗キッドはオメーから見たら敵。キッドを続ける限りは・・・」

青子は足音と気配を殺すよう注意しながら少しずつキッドに近付いて行ったが、流石にすぐ傍まで来ると気付かれたらしく、キッドがこちらを振り返った。
そして驚愕の目で青子を見る。

「な・・・!?あ、青子!?」

月明りの中ではあるが、その声を聞きその目を見て青子は確信した。
怪盗キッドは青子の幼馴染の少年・黒羽快斗その人であった。



  ☆☆☆



この場を逃れたとしても、少女をこれ以上欺き続ける事はもはや不可能である。
怪盗キッドこと黒羽快斗は、そう悟って腹をくくった。

シルクハットもモノクルも外し、「怪盗キッド」から素の「黒羽快斗」に戻る。

屋上に腰掛けると、手招きして青子を隣に座らせた。
そして語った。

快斗の父親・黒羽盗一が、稀代のマジシャンであったと同時に、初代怪盗キッドであった事。
盗一が、命の石パンドラを探しており、それを狙う組織から事故を装って殺された事。
快斗はパンドラを探し出し父の敵を討つために、2代目の怪盗キッドとなった事。


全てを語り終えた快斗は、詰られ責められるのを覚悟していた。
青子がぽろぽろと涙を流す。

「青子、ごめん。謝って済む事じゃねーけど・・・ごめん」

青子が両手を伸ばして来た。
そして快斗をふわりと抱き締める。

「快斗。ずっと1人で戦ってたんだね。辛い思いをしたんだね」
「青子・・・?」
「今日からは、青子が一緒に戦ってあげる。疲れた時は、青子が癒してあげるから・・・」

そう言った青子の顔は、聖母のような慈愛に満ちていた。
快斗の心の中で、何かがはじけ飛ぶのを快斗は感じた。

「おめーさ、意味わかって言ってんのかよ?」
「かいと・・・?」

快斗は青子を強く抱き締めた。
そして青子の顔を覗き込んで言う。

「青子。俺はキッドを止める時までは、おめーと幼馴染の一線超えられねーって思ってた。けどもう、そろそろ限界だとも感じてた」
「快斗・・・?それってどういう意味?」

快斗は答える代わりに、青子の唇に自分のそれを重ねた。
初めて触れる柔らかな感触に快斗の理性は簡単に吹き飛んで行き、快斗は夢中で青子の唇をむさぼった。
青子は抵抗する事も忘れ身を固くしていたが、快斗の舌が青子の唇の間から侵入しようとした時、身を捩って快斗の腕から逃れた。

青子は目に涙を一杯溜めて快斗を見上げていた。
青子自身は気付いていないだろうが、その艶やかな表情は、紛れもなく「女」のものだった。

「青子」
「か、快斗。何で・・・!?」
「青子、嫌なのか?」
「い、嫌とか、そんなんじゃ・・・でも、快斗には、青子は只の幼馴染でしょ?お子様なんでしょ?なのに何でこんな事するの?」

快斗は再び青子を抱き締め、耳元で囁く。

「言っただろ?そろそろ限界だって。オメー、わかってないよなあ。俺はずっと前からこうしたいって思ってたのによ」

そう言って再び青子に口付ける。

青子の体は最初強張っていたが、徐々に力が抜けて崩れ落ちそうになり、両手で快斗に縋り付いた。
快斗は更に強く青子の腰を抱きこむ。

「青子。俺はずっとオメーに嘘吐いてたから、キッドを止められるその時まではと思って俺の気持ちに封印してた。でも今夜、オメーがその封印を解いちまったからな。もう、止めらんねーぜ」
「ふ、封印・・・?」
「青子を愛しいと思う気持ち。青子に触れたいって思う気持ち。青子を身も心も俺のものにしてしまいたいという気持ち。そんな気持ちを怪盗キッドになったここ1年以上封印してたんだよ」
「快斗。青子の事・・・好きなの?」
「あのなあ・・・何を今更。でなきゃこういう事しねーって」

そして再び快斗の唇が青子の唇に重ねられる。

「今更って・・・だって、言ってくれなきゃわかる訳ないじゃない!・・・っ!」

快斗の手が青子の浴衣の合わせ目から滑り込み、胸の膨らみを辿り始め、青子は再び身を固くする。

「愛してるよ。青子」
「だ、だって・・・いつから?」
「時計台の前で初めて会った時からだよ。あの時からオメーは俺のただ1人の女の子だった」
「でも快斗、ずっと青子の事お子様お子様って、女扱いしなかったじゃない!」
「あれはその何ていうか・・・照れくさくて誤魔化してたっつーか・・・」

青子の胸を探る快斗の指が、胸の頂を探り当ててそこを撫でる。
青子が小さな悲鳴を漏らしたが、それに甘い響きが含まれてるのを快斗は聞き逃さなかった。

「知ってるか?怪盗キッドは正体を隠していたけど、羽根を休めて安らげる場所は、幼馴染の愛しい女の子だったんだぜ?」

そう言いながら快斗は青子の首筋に口付けた。

「あっ!か、快斗・・・」
「青子。もう止めらんねえ。オメーを、抱きたい。オメーの全てを俺のもんにしたい」

快斗は怪盗キッドのマントを床に敷いた。
その上に青子を横たえ、帯に手を掛ける。
青子は抵抗しなかった。

しかし・・・。

「あ、青子!」

青子の閉じた瞼から一滴流れ落ちる涙を見て、快斗は動揺し手を止めた。

「やっぱり、今日いきなりは嫌だったか?・・・それとも、怖いのか?」

青子は頭を振った。

「違う、そんなんじゃない。嫌だとか怖いとか、そんなんじゃないの」
「青子・・・」
「快斗。青子が快斗の帰る場所なら、安らげる所なら、いいよ。青子の事、全部、快斗にあげる」

そう言って快斗を見上げる青子の目は、どこまでも快斗への信頼と愛に満ちていた。

快斗は青子の帯を解くと、ゆっくりと浴衣の合わせ目を開き、下着を取り去って行く。

やがて青子の裸身が月光の下に露になった。

快斗は感嘆の溜息を吐いて暫らく青子の裸体を見詰めていた。
月光に白く輝く肌、小ぶりだが美しいラインを描く胸の隆起、すんなりと伸びた足、ほっそりとしていながら女性らしい丸みを帯びた体。
青子は頬を染め、両手で胸と秘所を隠そうとする。

「やあ、恥ずかしいよ。あんまり見ないで」
「大丈夫、見てるのは俺と月だけだ。隠さないで、全部見せて」
「だって、青子お子様体形だし」
「すごく綺麗だよ。柔らかで、スベスベして・・・」
「あっ・・・!」

快斗は青子の肌の感触を楽しむように手を滑らせていく。

快斗が青子の素肌に触れる度に、青子の体がビクリビクリと反応する。
どこまでも白く透き通ったその肌に、快斗は唇を寄せて吸った。

「んあっ、快斗・・・」

無垢だった青子の肌に、快斗が触れた印が赤い痣のように散って行く。

快斗は青子の胸の膨らみを両掌で包み込んで揉みしだいた。
それは真っ白で、ふわりと柔らかく、快斗の手の動きに合わせて形を変える。
その2つの頂は赤く色付き、そこだけが固く尖ってきている。
快斗はそこにむしゃぶりついて舌先で嘗め回すように転がした後強く吸った。

「はあああん!」

青子は快斗の髪を掴みながら、甘い声を上げた。


快斗は自分も着ているものを全て脱ぎ捨て、青子を抱き締めた。
肌と肌が直接触れ合う事で、快斗の中の熱がますます高まって行く。
青子が初めての行為に戸惑いながらも、快斗を受け入れようと必死で合わせている様子に、愛しく思う気持ちがますます膨れ上がって行く。

快斗の指と唇は、青子の体中を辿っていた。

「あ・・・はあっ・・・快斗・・・っ・・・」

青子が快斗の愛撫に反応して声を上げ、背中を反らせる。

快斗は青子の膝の裏に手を掛け、足を大きく広げさせた。
青子が羞恥の為かキュッと目を瞑り、その体が細かく震えている。
快斗は広げた青子の足の間に入り、月光の元に晒された青子の秘められた場所を見た。
まだ誰も・・・おそらく青子自身さえ見た事も触れた事もないであろうその場所は、妖しく輝きながら熱く潤い蜜を滴らせている。

「青子。オメーのここ、スッゲー綺麗だよ」

快斗がそこを指でなぞる。

「ヒャン!や、やだ、快斗、そんなとこ、あんまり見ないで・・・」

青子の嘆願にも関わらず、快斗はそこに更に顔を近づけ、口に含む。

「ああっ、か、快斗ぉ、ああ、はああああんん」

抗議の声を上げかけた青子の声が、甘く艶やかな悲鳴に変わる。

快斗のものはもう既に固くそそり立ち、早く青子の中に入りたくて先端から液が滴っていた。
快斗は猛った自身を青子の入り口にあてがった。
青子がビクンと身を震わせる。

「青子。行くぞ、いいか?」

頷く青子の目は潤み、艶やかな色を湛えていた。

初めて男性を受け入れる青子が、痛みに思わず悲鳴を上げた。
その場所は蜜を溢れさせながらも、きつく締まって快斗の侵入を拒む。

「青子。俺の青子。愛してる」

快斗はゆっくりと青子の中に入って行った。

快斗は自身を全て青子の中に収めると、繋がったままで動きを止めた。
青子の内部が熱く快斗自身に絡み付いてくる感触に、すぐにでも激しく腰を突き動かし、思うさま青子をむさぼり青子の中に情熱をたたき付けたくなるが、初めての痛みに耐えている青子の為に、それを必死で押し止める。
青子が痛みに耐えながら、一生懸命快斗にしがみ付いてくる。

「青子。わかるか、今俺達が繋がってひとつになっているのが」
「か、かいと・・・。快斗と青子、ひとつになってるの?」
「そうだよ、青子」
「嬉しい」
「青子・・・」
「だって、最近、快斗が遠くにいるような気がしてたんだもん。でも、今快斗と青子、こんな近くで触れ合ってひとつになってるんだね。青子、すごく嬉しい」

まだ痛みが強いだろうに、笑顔を作って快斗を見上げ、そんな可愛い事を言う青子が、快斗は愛しくて堪らない。

「青子、オメーは俺のもんだ。そして俺はオメーのもんだ。ずっと離さない。一生、離さない」
「快斗・・・」
「今度、中森警部に会いに行く。高校を卒業したら・・・たとえまだキッドを続けていたとしても、青子を嫁に貰う」
「か、快斗」
「でもまあ、今やってるこれが、俺達2人にとっては結婚式だけどな?」

今夜は月だけが見ている2人の婚礼の夜。
青子の目から再び涙が流れ落ちる。
快斗は優しくその涙を唇で拭った。

そして快斗は腰を動かし始めた。

おさまっていた痛みが再び強くなったらしく、青子はギュッと目を瞑り、快斗の背中に回した手で必死にしがみ付く。

「青子、青子。・・・っくっ、オメーの中・・・熱く俺を締め付けて・・・スゲー・・・」

青子の為に優しくゆっくり動く積りだったが、青子への愛しさと初めてのSEXの快感に耐えきれず、快斗の動きは激しいものになって行く。

「う・・・あ・・・かい・・とぉ・・・っ」

青子は必死に快斗にしがみ付く。
やがて青子の目に苦痛だけでない快楽の色が浮かび、艶やかな吐息と喘ぎ声が青子の口から漏れ始めた。
快斗はそれを感じ取り、ますます高揚していく。

「青子、青子・・・っ・・・う・・・くっ・・・」
「ああっ、快斗、快斗、・・・っ、ああ、はあっ、あああああああんん」

快斗が青子の中に大量の熱を放った時、青子も上り詰め、仰け反って甘い悲鳴を放った後、意識を手放した。



快斗はゆっくりと青子の中から自身を引き抜いた。
青子の中から、2人の体液に混じって赤いものが流れ出す。
快斗は誰よりも愛しい少女の体をそっと抱き締めた。
汗で額に貼り付いた髪をかき上げ、そっとその頬に口付ける。
青子に痛みを与え血を流させた事に罪悪感を覚えながらも、快斗の胸にそれ以上の歓びが湧き上がっている。
青子がキッドとしての存在ごと自分を受け入れてくれた事、誰よりも大切に思う青子とひとつになれた事が、どうしようもなく嬉しかったのだ。

「ありがとう。愛しているよ、青子」

快斗は自分の腕の中で意識を失っている最愛の少女にそっと囁いた。










次の朝夜明け前に、怪盗キッドを取り逃がして憔悴し切った中森警部は自宅に帰って来た。
愛娘の寝室をのぞくと、安らかな顔で寝息を立てている。
警部は娘の平和そうな顔に少し微笑み、自室に帰って横になった。


警部はまだ知らない。
昨夜、自分がこの世で一番大切に思う宝物が、怪盗キッドに奪われた事を。







怪盗キッドは羽根を休め疲れを癒す場所を見つけた。
キッドは大きな秘密を抱えていた為に、幼馴染の少女への溢れんばかりの愛と情熱を封印していた。
しかし封印が解かれた事で、キッドはますます華麗に活躍し続ける事になる。
怪盗キッドの封印を解いたのは、他ならぬキッドの愛しい少女自身であったのだった。




Fin.



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後書き



当裏ページの開設2周年へプレゼントする為に書いたものですが、果たしてプレゼントになったのでしょうか?
裏用のお話なので、快斗くん突っ走ってます。告白前にキスしちゃってるし、胸触ってるし。
それによく考えたら、青子ちゃんの方は快斗くんに一言も「好き」とか「愛してる」とか言ってないんですよね〜。ほのめかすような事は言ってるけど。
今回の話果たしての許容範囲内か、会長さんにお伺い立てたほどです。
原作ではおそらく永遠の高校2年生のままパンドラを見つけるんじゃないかなーと思いますが、今回この話では1年進級して頂きました。
怪盗キッドはまだパンドラを見つけられず、高校3年生になっても引退できないでいる、という設定です。
理由は色々。

1、原作では高校2年生の青子ちゃんの9月の誕生日や2月のバレンタインデーが既に終わっている。これはどう考えてもそれより後の話。
2、この話の時期は夏休み中の花火大会の夜だと思われる。
3、いざとなったら責任取って貰う為には、快斗くんは18歳になってた方が都合が良い。(避妊位ちゃんとしなさい)でももしこれで出来ちゃってたら、青子ちゃん高校卒業出来ないな・・・。

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