ラブ・レッスン
Byミホ様
プロローグ
「お・・・落ち・・・ちゃった・・・」
蘭は自分の受験番号をくしゃくしゃに握りつぶしながら、目に涙を浮かべて言った。
新一が、嬉しそうな顔で蘭の元へ走ってきた。
「蘭!!俺、受かったぜ!!帝丹中!!」
「わ・・・私・・・」
「おいおい、蘭・・・受かったからってうれし泣きすんなよ!!」
「私・・・お・・・落ち・・・」
「オチ?」
「落ち・・・ちゃっ・・・た・・・ぁ・・・っ」
「え・・・?落ちた?じゃあ、お前市立の中学行くのかよ?!」
「・・・だって・・・おちちゃったもん・・・新一と・・・同じ中学行きたかったよ・・・っ」
蘭は顔を泣き崩してそういうと、今度は思いっきり泣き出した
新一は、そんな蘭の様子をみて言った
「俺・・・この学校には行かねー蘭と市立に行くから。」
「そんな・・・っ!!だって・・・帝丹に行かないんなら、新一がおばさまにロスに連れてかれちゃうんでしょ・・・?ロスには行ってほしくないよ・・・ごめん・・・私もう家帰ってお母さんとお父さんに報告しなきゃ・・っ」
そう言って、蘭はくるりと方向を変えて、逃げるように家に帰っていった。
・・・俺だって・・・ロスになんぞ行きたくねーよ。
新一は拳をぎゅぅっと握り締めた。
新一と蘭は幼馴染だ。
工藤新一(12)
父親の工藤優作は世界屈指の推理小説家、母親の工藤有希子は16歳で女優デビューしたものの、優作との大恋愛ののち、20歳で引退した、伝説的な女優だ。
新一本人はというと、頭脳明晰、文武両道、顔立ちもイケメンの部類に余裕で入るくらいの、ここら辺一帯の人で知らない人はいないくらいの有名人だ。
ちなみに、得意のサッカーは、東都の中で新一に敵う小学生はいないだろうと思われるくらい、上手だ。
毛利蘭(12)
新一の幼馴染で、父親の毛利小五郎は探偵業、母親の妃エリは法曹界のクイーンと呼ばれる、有名な弁護士だ。
蘭本人はというと、空手の名手で、そんじゃそこいらの女優の中にいても全然引けを取らないくらいの美人だ。
おまけに、でるとこはでていて、引っ込んでるとこは引っ込んでる、かなりのナイスバディの持ち主だ。
まだ小学生なのに、美人で、なのに瞳にはあどけない光を残していて、天然で、すれ違った男の10人が10人、一度は振り向くというくらいの人だ。
この二人、実は両思いなのに、お互い片思いだとおもっているのだから、周りから見てるほうは、不思議でならない。
結局、新一は他の帝丹中へ進むことになる。
To be continued…….
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